三匹の羊/チャットモンチー

チャットモンチーと私

橋本絵莉子波多野裕文@森、道、市場2023 ライブレポ(前編)

あいさつ

お久しぶりです。多忙につき全く更新が滞っていました。しかも前回のライブレポも後半書いてない……

10月のワンマンライブのあと、色々あって……いちばんはHi-STANDARDのドラムで、チャットモンチーの男陣、さらに橋本絵莉子バンドのドラムもやっていた恒岡章さんが亡くなったことですね。自分としてもとてもショックなことでした。ご冥福をお祈りします。

それもあってか2023年はすっかり音沙汰がなかったわけですが、フェス出演が一つ決まったとの情報が! それも一回限りの「橋本絵莉子波多野裕文」での出演とのこと。

まさかのサプライズでした。

橋本絵莉子波多野裕文が1stアルバムを出して、その時の特典で入場券が配られたアウトストアイベントが行われたのが2017年。そこから約6年の間、沈黙を守り続けてきたこのユニットの名前をまさか本人たちから聞くことになるとは思っていませんでした。

その間にチャットモンチーは解散し、Demo series2枚を経てフルアルバム、シングルとソロのバンド活動を始動させたえっちゃん。People In The Boxとして久々に本格的なツアーをデビュー15周年でやりつつも新譜の気配がなかった波多野さん。その二人がここへ来て初ライブをやる、とのこと。運命というのは不思議なものです。

ちなみにPeople In The Boxはサプライズ的に新アルバム『Camera Obscula』を発表し、決まっていたツアーの予定をレコ発ツアーのサブタイトル付きに変更。こちらにも参戦予定です~たのしみ。

森、道、市場へ!

そんなわけで、この一回きりの機会を逃すわけには行かないということで、行ってきました。蒲郡

愛知県蒲郡市にあるラグーナビーチがこのフェス、「森、道、市場」の舞台です。

遊園地と砂浜の2つが会場となっていて、遊園地ではアトラクションに乗ることもできます(なんと無料!)コミコミで5000円って、日本のフェスの中でも結構な破格の値段ではないでしょうか。地元パワーで場所代がかなり節約されているのかしら。

 

私が行った26日のタイムテーブルがこちら。

岸田繁くるり)がコロナ感染で出られなくなったのですが、代打のミツメはうれしいサプライズでした。新曲のチョコレートとdiscoが聴けてよかった。

BBBBBBB→DYGL→GLIM SPANKEY→toe→ミツメ→のん→橋本絵莉子波多野裕文ASIAN KUNG-FU GENERATIONでまわりました。アジカンがすごいセトリで、Re:Re:・リライト・ソラニン転がる岩、君に朝が降ると順にやっていき、圧巻のパフォーマンスでした。フェスっていいですね~

SAND STAGEへ……

橋本絵莉子波多野裕文が出るのはSAND STAGE。その名の通り砂浜にあるステージで、ステージからは正面に海が広がっているという、素晴らしいコンディションのステージです。観客は海に背を向けているので別に景色とかはないんですが(笑)、夕暮れ時のやさしい海風が気持ちよかったです。

ステージを見ると、ふむふむ、ドラム・キーボ・アコギ・エレキですね。エレキは波多野さんのグッズ宣伝の写真からえっちゃんがドラムを叩くであろうことはわかっていたので、予想通りの展開です。ただこの感じ、それこそ2017年の夏フェスに出ていたチャットモンチーを思わせるようなスタイルで、早速胸が高鳴ってきました。

森、道、市場ではGRASS STAGEに出ていましたね。ここから写真見れます。

morimichiichiba.jp

ただドラムの配置がかなり特殊で、ハイハットを常にオープンで叩くような、右側に置いた(ペダルは踏まず常時閉)セッティングでした。えっちゃんが叩きやすいように自分でレイアウトしたんでしょうか。逆に本編ではフロアタムを左手でビートを刻むクロスで叩いていたり、手が複雑に絡まっていました(笑)。もしかして実は左利きなんでしょうか。特にそういう情報はなかったのですが……不思議なセッティングと不思議な腕の使い方でした。

いざ、ライブ!

さて、二人が登場。SAND STAGEはそこまで広くないのですが、観客は超満員といったところ。何と言っても金曜日の目玉ですからね。有名枠はアジカンですが、他のアーティストと違って一回きりのライブとあって、みんな気合が入っています。

燃やして探してツアーのTシャツの人もちらほら見かけましたし、ピープルの正弦定理Tシャツの人もいました(どちらも最新のツアー)。

えっちゃんは譜面台の前に座って、ボーカルマイクを手に。波多野さんは立ってアコギを弾き始めます。コード弾きで、『作り方』かな?と思いきや、そのコードのまま歌い始めたのが『君サイドから』。うわああいきなり好きな曲!(全曲好きだけど特に笑)

君サイドから

君サイドから

少し物悲しい感じの雰囲気を、海風がやさしく吹き抜けていきます。こんばんは橋本絵莉子波多野裕文です、とだけ挨拶して、そのまま『作り方』に。やっぱりコードでつなげるための演出だった! えっちゃんがキーボードで木琴パートを弾きます。波多野さんが初めて歌います。二人のハーモニーがきれい。声質の相性が結構いい二人だと思います。

続いて『トークトーク』。そして『ノウハウ』。どちらも好きな曲です(だから全曲好きだと(ry

トークトーク』は波多野さんの伝説のギターソロ(単音)が存在したのですが、アコースティック編成ということもあり、ここはえっちゃんがキーボードをぽんと一音弾くだけになりました。これもこれでシュールな姿で、なんとも二人らしいステージです。ただこの曲はMVのイメージもあってドラム+エレキでやるのかと思っていたので、少し意外でした。


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『ノウハウ』はピアノの曲ですが、アコギで頑張ってコードを進行します。ルート音が下がっていくので原曲に忠実なのだと思いますが、ギターに置き換えた関係で、3つ目のコードあたりが最高音が上がってしまっていてやや引っかかりました。でもギターでも雰囲気のいい曲だと思いました。「アイ・ドン・ノウ・ハウ…」が実はアルバム全体を通していちばん印象深いです。あとどこかこの静かで物悲しいながらもモダンな、キリンジの『エイリアンズ』に通ずるような雰囲気が好きですね。

このあたりでだんだん太陽が遠くに行って、空が青くなってきました。背中に三河湾の海風がやさしく吹き付けます。いい時間帯。

 

……長くなってきたので、後編に続きます。

10月の燃やして探してツアーのも併せて後編アップ予定です。頑張ります。