『告白』収録。3人でボーカルをつなぐ曲です。
Live映像を見たのですが、盛り上がりが良いですね。
あまり真面目にレビューを書くような曲ではなく、アルバム中の遊び心みたいな曲ですが、3人のグルーブ感が感じられる一曲です。
グルーブ感
基本的には同じリズムが響いているのですが、ダダッダッダッダというところなど、切るところがぴったり合っていて心地良いです。
まあ言葉で説明するというよりか、実際に聞いてみてほしいのですが……。
ギターとドラムはシンプルですが、特にベースはメロディーを奏でているので、かなり歌いづらいはずなんですが、誰が歌っているときでもぴったりビートが進行しています。
3人でAメロを回したあと、間奏を挟んでサビ、間奏、A'と続きますが、このBメロに当たる部分がギターのメロディーだけというのも面白いですが、とてもキャッチーで気分を高めてくれます。ライブでこれ見れたら泣いちゃうよね……。
何と言ってもこの曲はラストのえっちゃんのロングブレス(笑)が圧巻です。何小節伸ばしてるんですかあれ。
酸欠気味になって「……い目で見てよ、もっと」と言うところの声は声量薄くなってて可愛いです。
この曲聞くと特に2人が大人っぽい声なのに対してえっちゃんが幼い声を使っているのがわかりますよね。元からというのもあるのでしょうが、曲調に合わせてあっけらかんと歌っているようなところもあり、使い分けの幅が広いボーカリストだと思います。
"気の抜けた本音"の歌詞
歌詞はというと、例えば
「どんどん長い目で見て 待ちすぎて首も長くなって まるでエイリアン そうか! エイリアンは人類の未来」
など、脱力した歌詞ですが、案外本音が表れた曲なんじゃないかと思っていて。
『ハイビスカスは冬に咲く』『やさしさ』など、それぞれ作詞家は違いますが、特にこのアルバムの裏メッセージ的なものとして、「ありのままを肯定する」ことがあると思います。そのメッセージが一番出ているのがこの曲で、楽しげな曲調ですけど結構ストレートに自己を押し出していますよね。それがこの曲の良さであり、ひいてはチャットモンチー全体の良さでもあると思うのです。
そしてやっぱり、「長い目で見る」を持ってきたワードセンスも巧みですよね。